日本財団 図書館


■事業の内容

(1) 生産の自動化の問題点調査
a. 自動化が促進されている各企業工場での自動化の実態、問題点について取材調査を行った。
b. 自動化が導入されている舶用工業及び他産業に対して、自動化の問題点及び運用法等についてアンケート調査を実施した。
 回答状況
舶用工業(245事業所発送、80件回答)、他産業(115事業所発送、70件回答)
(2) 一般産業におけるFA化/CIM化の実態調査
 舶用工業において、先端的生産技術のシステム構築を図るうえでの問題点をあきらかにするため、一般産業(NEC、日本IBM、日本製鋼所など7社)における生産設備の実態調査を行った。
(3) 舶用工業におけるケース・スタディによるFA化等の試設計
 舶用工業企業での先端的生産技術導入のための試設計対象企業としてエンジン、ポンプの製作工場を選定し、試設計作業を行った。
・ エンジン製作工場……工場の管理業務を従来のペーパーによるものから、POP(生産時点情報管理)といったシステムによる自動情報採取とするための試設計を行った。
・ ポンプ製作工場………現在保有している工作機械、パレット・取付具、段取ステーション等をそのまま使用することを前提条件としたポンプケーシング加工工場のFMS(Flexible Manufacturing System)のための試設計を行った。       
(4) とりまとめ
 上記の調査結果等を基に舶用工業における先端的生産技術の導入策、運用上の問題点、今後の対応策等も含めたとりまとめを行い、報告書として印刷のうえ関係先に配布した。
■事業の成果

舶用工業が将来に向けて基盤整備を図り、魅力ある産業へと脱皮していくためには、先端的生産技術の導入促進による生産技術の高度化、生産性の向上などが必要不可欠となっている。
 そこで本事業では、舶用工業および他産業における生産の自動化の現状、問題点、運用法などについて調査を行い、舶用工業に適した先端的生産技術の導入、運用策などについての検討、とりまとめを行った。
 今回の成果は、今後FA/CIM(Factory Automation/Computer Integrated Manufacturing)システムなどの先端的生産技術の導入を計画している中小の舶用企業にとって良き導しるべとなるものと思料する。





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION