日本財団 図書館


■事業の内容

(1) 輸出市場調査研究
 輸出船市場調査研究委員会を3回(6月9日、9月17日、11月6日)開催して、内外の資料をもとに中南米並びに欧州諸国の船舶事情等を審議し、報告書(エリア15,150部)を自己資金により作成した。
(2) 海外市場調査
 9月5日から11日までの7日間、エジプトに調査員(2名)を派遣して同国の船腹拡充計画等について現地調査を実施し、報告書にまとめ頒布した。
(3) 英文総合カタログ作成頒布
 英文総合カタログ作成委員会を2回(6月9日、11月6日)開催して、船舶写真、会社記事等について審議検討し、英文総合カタログ“MODERN SHIPS IN JAPAN'93”(1,500部)を作成・頒布した。
■事業の成果

(1) 輸出船市場調査研究
 今回の調査対象国は欧州諸国(5カ国)である。
・ フランスはわが国造船所にとって強力なライバルであると同時に有力な師表でもある。
それら両面から常にその動向に留意する必要がある。
・ オランダは特殊船分野では優れた実績をもち、わが国にとって中型船分野のライバル国である。
 ベルギーは、昨今、当会会員造船所に対しても5万〜18万DWのバルカー等の引合が寄せられており、今後その動向に留意していく必要がある。
・ 英国は過去に華やかな実績をもっており、今後もその動向に留意していく必要がある。
・ ドイツは欧州市場における強力なライバル国であり同国造船業を注視していく必要がある。
 以上のように今回の調査研究により対象国の基礎資料を整備し、今後の輸出対策樹立の指針とすることができた。
(2) 海外市場調査
 今回の調査は、同国の港湾局を中心にアラブ海運大学等を重点的に調査を進めた。
 この国に船舶を輸出するには経済協力基金、もしくは民間のソフトローンでないと実現が困難であることが判明した。
 従って、今後は日本国内の資金ソースにアプローチすると同時に、同国の関係機関につなぎ輸出振興に努め、中東諸国のリーディングカントリーとするものである。
 以上のように、エジプトにおける船舶需要等の対応策が明らかになったので本調査結果を基に今後の輸出対策樹立の指針とすることができた。
(3) 英文総合カタログ作成領分
 本カタログの刊行・頒布により、海外の主要顧客、海運関係機関に対し斯業の優秀性及び会員造船所の建造船舶、設備等を充分広報宣伝することができ、今後の斯業の輸出振輿に寄与するものと確信する。





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION