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■事業の内容

「危険物船舶運送及び貯蔵規則」(平成3年1月1日改正)に関し、製造者、荷送人及び運送人等の守るべき事項の周知を図るためテキストを改訂・増刷、パンフレットを増刷した。講習会は、東京・小樽・仙台・大阪・広島・沖縄の6会場で下記のとおり開催し、危険物運送に携わる製造業・商社・海貨業・造船業・内航及び外航船社等が参加した。
(1) 講習会の開催
[1] 講習内容
a. 講師
◇ 運輸省・危険物担当官
 危険物船舶運送及び貯蔵規則に定める関係者の順守すべき事項について
◇ 日本化学工業協会・内野  篤氏
 危険物の船舶運送に関し、荷送人となる製造事業者等の順守すべき事項と果たすべき役割並びにタンカーへのばら積みについて
◇ 日本船主協会・大内武氏、戸摩辰雄氏、古城達也氏、並びに秋葉隆行氏
 危険物の船舶運送に関し、運送人の果たすべき役割と主たる外国規則の概要について
◇ 日本海事検定協会・八十川欣勇 並びに 本庄三郎
 国連勧告、IMDGコード等の国際基準並びに主要国規則と日本規則との関係について
b. 開催場所:
◇ 東京講習会
日時:平成3年 9月 9日(月)
場所:大手町合同庁舎3号館
◇ 小樽講習会
日時:平成3年 9月13日(金)
場所:小樽港湾合同庁舎
◇ 仙台講習会
日時:平成3年 9月26日(木)
場所:仙台第4合同庁舎
◇ 大阪講習会
日時:平成3年10月 1日(火)
場所:大阪港湾合同庁舎
◇ 広島講習会
日時:平成3年10月 3日(木)
場所:広島港湾合同庁舎付属棟
◇ 沖縄講習会
日時:平成3年11月13日(水)
場所:沖縄船員会館
(2) テキストの改訂・増刷
 危険物船舶運送及び貯蔵規則及び外国規則の改正に伴い、旧テキストの改訂・増刷をおこなった。
第1章 危険物船舶運送及び貯蔵規則について
規則の適用範囲と概要
第2章 危険物運送における荷送人の役割
第3章 危険物の船舶運送における運送人役割
第4章 危険物運送の国際規則
危険物及び容器の要件を定めた国連勧告、国際海上危険物規程(IMDGコード)、米国規則(CFR)等について
(3) パンフレットの増刷
[1] パンフレットの内容
 前年度と同様に「危険物船舶運送及び貯蔵規則」に定める容器試験とUNマークの表示、危険物の製造から船舶への積載に至るまでの物流、コンテナの船舶への積付方法、検査制度等についてのパンフレットを増刷した。
■事業の成果

昭和62年度から、危険物に関する基礎的・体系的な講習会を五ヶ年度にわたって開催し、さらに危険物船舶運送及び貯蔵規則に関し、関係各業界の守るべきことの周知を図ること並びに関係者からの開催要請を受けて、運輸省の指導の下に海運、造船、化学品製造、港湾荷役、倉庫、海貨、商社等の関係者を集め、危険物船舶運送及び貯蔵規則及び国際基準について当局、荷送人、運送人及び専門家の立場から具体的解説を行った。五ケ年度にわたる講習会開催の結果、荷送人(又はメーカー)にあっては容器検査及び危険物評価試験の要件等を、運送人にあっては積載方法等の要件を十分理解することが出来た。これら関係者が国内規則を十分理解し、遵守することにより、危険物の船舶による安全運送が図られることと思われる。





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