■事業の内容
(1) 国際セミナーの開催 第17回国際セミナーを下記の通り開催した。 [1] 北米・オーストラリア・ニュージーランドから、5名の講師を招聘して「第17回医療と教育に関する国際セミナー」を開催した。 テーマ 病名告知とホスピス・ケア 開催日 9月6日〜7日 開催場所 笹川記念会館国際ホール [2] 講師及び演題 a. “やわらかな告知・非告知” 柳田 邦男(評論家) b. “病名告知・日本の実情” 芳賀 敏彦(国立療養所東京病院名誉院長) c. “病名告知・ニュージーランドの場合” J.Gray, M.D. メリー・ポッター・ホスピス医療部長 d. “病名告知・オーストラリアの状況” Douglas T.Bridge, M.D. ウエスタン・オーストラリア大学医学部臨床講師/フレマントル病院疼痛緩和ケア部長 e. “ナーシングホーム”におけるホスピス・プログラム Rosalie Hudson, R.N. シティーミッション・ナーシングホーム看護部長 f. “オーストラリアのホスピスとホスピス教育プログラム” Joy Brann, A.M. カーティソ工科大学疼痛緩和ケア研究所所長 g. “オスラーと人間愛” F.B.Wagner, Jr. ジェファーソン医科大学外科教授 [3] 分科討論会 第1日 ◎ グループ1 病名告知:医師の意見/リーダー 植村研一 ◎ グループ2 病名告知:ナースの思い/リーダー 岡安大仁・吉村京子 ◎ グループ3 病名告知:一般の人々の声/リーダー 福間誠之 第2日 ◎ グループ1 病院あるいは施設内におけるターミナル・ケアのあり方 /リーダー 武田文和 ◎ グループ2 ホスピス教育の方法と実践/リーダー 石垣靖子 ◎ グループ3 訪問看護とターミナル・ケア/リーダー 鈴木荘一・紅林みつ子 なおこの他、日本側の討論者として植村研一教授(浜松医科大学教授) 他7名の医師、看護婦が参加した。 a. 参加者 医療・看護従事者・ボランティア・一般 延1,374名 b. 地方セミナー ◎ 仙台サテライト・ミーティング 開催日 9月3日 開催場所 青年文化センター 講師及び演題 (a) ナーシングホームにおけるホスピス・プログラム (R.Hudson, R.N.) (b) オーストラリアのホスピスとホスピス教育プログラム (J.Brann, A.M.) 参加者 570名 ◎ 京都サテライト・ミーティング 開催日 9月8日 開催場所 京都府医師会館 講師及び演題 (a) 病名告知・ニュージーランドの場合 (A.J.Gray, M.D.) (b) 病名告知・オーストラリアの場合 (D.T.Bridge, M.D.) (c) オスラーと人間愛 (F.B.Wagner, M.D.) 参加者 85名
■事業の成果
優れた海外の医療、医学・看護教育を日本の実情に合わせて取り入れるために、海外の専門家を招いて討論する国際セミナーを毎年実施してきたが、本年度は各所で取り上げられ、大きな問題として論じられている「病名告知とホスピスケア」というテーマで開催した。 予防的教育的医療を実践し、わが国に新しい医療システムを確立するためには、国際的視野に立って医療と教育の問題を考える必要がある。本事業で海外のすぐれた医療研究者、実践家を招いて、その進んだ考え方や海外での医療の実情を紹介したことは、変化する医療と教育に対応するための情報を提供し、医療・福祉の増進に資するところ大なるものがある。
|
|