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■事業の内容

(1) 気象・海象データベースの構築
 過去2年間に作成した気象・海象情報の解析結果を検索・情報抽出が容易に行えるよう、データベース化し、利用者に必要な情報を取り出せるように整備した。
 統計解析された結果等を、パソコン上のデータベースとして利用できる形に変換した。

(2) 報告書の作成
a. 部数   200部
b. 配布先  関係官庁、造船関係者、委員等

(3) 委員会の開催
委員会  4回
■事業の成果

海洋を航行する船舶や海洋開発に従事する各種の海洋構造物の安全性の評価(安全設計及び安全航行)にとって大洋の波と風は最も大きい影響を持つ外界条件であるから、長期間にわたる海象・気象の統計的性質を把握しておくことが必要である。
 このため、平成元年度から3年計画で本事業を実施してきた。
 初年度は、北太平洋の西側における一般商船の目視観測データと1980年から1984年の波浪通算(ハインドキャスト)により求めた海上風と波浪の統計的データ、並びに日本周辺の波浪観測ブイによる観測データを解析した。次年度は、北太平洋の東側における一般商船の目視観測データと1985年から1990年の波浪追算(ハインドキャスト)により求めた海上風と波浪の統計的データ、並びに米国太平洋側の波浪観測ブイによる観測データを解析した。本年度は、過去2年間に収集したデータを基に大規模なデータを構築するとともに、これら2年間の統計的テータを総合的に解析し、更にパーソナルコンピュータである程度の統計解析が可能となるよう、パーソナルコンピュータ用の小規模データベースを作成した。
 これにより、長期間にわたる海象・気象の統計的性質を把握でき、また海洋を航行する船舶や海洋開発に従事する各種の海洋構造物の安全性の評価(安全設計及び安全航行)に役立つ資料が得られ、我が国造船業の振興及び船舶の安全性の向上に大きく貢献した。





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