■事業の内容
(1) 生鮮食料品輸送・保管のための保冷コンテナ・冷凍保管庫の整備 [1] 施設名 保冷コンテナ・冷凍保管庫 [2] 仕様(規格)数量及び配備先(投入航路・港湾) 仕様・規格
管理委託先 投入航路 ・港湾名等 外法寸法(mm)W×H×L 材質 自重(Kg) 数量
(保冷コンテナ) 奄美海運(株) 鹿児島 喜界 知名 2438×2433×2991 (床構造強化型) 鋼製 1,950 1個 九州郵船(株) 小倉 対馬 1650×2200×2000 (重保冷型) 鋼製 1,100 1個
(冷凍保管庫) 知名町 沖永良部島 知名港 2438×2591×6058 アルミ製 2,980 1個
奄美海運(株) 鹿児島 喜界 知名 フェリーあまみ 2438×2591×6058 アルミ製 2,980 1個
(2) 離島岸壁における風雨防止用通路シェルター等の整備 [1] 施設名 風雨防止用通路シェルター(大型シェルター・特殊シェルター) [2] 仕様(規格)数量及び配備先(設置場所) 設置場所 仕様・規格
管理委託先 離島名等 港名 外法寸法(mm) L×W×H 材質 自重(Kg) 数量
(大型シェルター) 鹿児島県 口之島 西之浜港 5000×2600×2800 鋼製 1,500 1車 鹿児島県 平島 南之浜港 5000×2600×2800 鋼製 1,500 1車
十島村 鹿児島県 悪石島 やすら浜港 5000×2600×2800 鋼製 1,500 1車
(特殊シェルター)
郷ノ浦町 長崎県 壱岐島 郷ノ浦港 7900×1700×2500 鋼・アルミ製1,500 1車
(3) 荷役近代化のためのシャーシー(台車)の整備 [1] 施設名 シャーシー(台車) [2] 仕様(規格)数量及び配備先(投入航路) 仕様・規格
管理委託先 投入航路 外法寸法(mm) L×W×H 材質 自重(Kg) 数量 マリックスライン(株) (旧、照国郵船(株)) 鹿児島 那覇 11990×2490×1475 鋼製 4,600 1台 大島運輸(株) 鹿児島 那覇 11990×2490×1475 鋼製 4,600 1台
■事業の成果
(1) 保冷コンテナ整備により予測される成果 [1] 離島住民の消費する生鮮食品の安定供給及び物価安定 離島において消費される野菜・果物・牛乳製品等の生鮮食料品は、その大部分を本土からの海上輸送によって行っているが、これらの商品は現在簡易コンテナ又は通常貨物として送られているためその鮮度は本土と比べて著しく劣っている。 これに対し、このたび当事業で保冷コンテナを投入することにより、生鮮食品等の鮮度及び品質の低下を予防し、かつ荷役時間の短縮並びに輸送の安定化等を倍加することとなり、もって離島住民の消費する生鮮食品等の安定供給、物価の安定に寄与するものである。 [2] 航路事業者の輸送サービスの向上 離島航路における生鮮食料品輸送は長時間にわたり、一定の低温を保つ必要があるが、従来の輸送によると簡易コンテナによる積合せ、荒天による遅延等により商品の品質低下はもとより著しい時は腐敗する場合がある。 これに対して、当事業で航路に適合した保冷コンテナを投入することにより商品の鮮度を十分長時間維持することが可能となり、かつ従来輸送方式に比べて、ドア・ツウ・ドア方式の採用等輸送サービス向上に寄与するものである。 (2) 冷凍保管庫整備により予測される成果 [1] 離島住民の経済水準の高揚 定期船の航海便数が極端に少ない離島において生産される生鮮物産は、殆ど流通にのせられず塩干その他島内消費にまわされるため、経済効果があがらなかったが、船舶内に冷凍保管庫を設置することにより、これら生鮮物産が長期間にわたり良好な状態で流通にのせられることとなり、離島住民の経済水準の高揚に寄与する。 [2] 航路事業者の航路収益の改善 島内で生産される農林水産物のうち、鮮度保持を要する産物は、従来殆ど流通にのせることができず定期航路の運賃収入も皆無であったが、冷凍保管庫の設置により、殆どの生鮮物産の出荷が可能となり、又定期船の復荷の確保ができることによって航路事業者の貨物運賃収入も大巾アップとなり、航路収益の改善に大きな効果が期待できる。 (3) 通路シェルター等整備により予測される成果 (大型シェルター) [1] 離島における旅客船利用客の風雨防止、日除け(乗客の保健衛生……熱射病等の予防)効果 離島においては、岸壁と乗船待合所との距離が隔たっているため利用客は風雨の場合雨ざらしの中で、又、炎天下においては直射日光の下で長時間待たされること(熱射病を思うものが多く)を余儀なくされている。 これに対して、当事業による大型シェルター(可動設備)を乗船客の待つ岸壁に整備することにより、乗船客の風雨、日除けに役立つ等離島住民の利便と保健衛生を確保するものである。 (特殊シェルター) [2] 離島における旅客船利用客の安全管理の向上 乗下船客が比較的に少ない離島及び僻地の港においては、旅客船の乗降は、通常本船設置のタラップにより行っているが、手摺り踏み桟を施した程度のもので、日除け等の設備はなく、風雨時や炎天下においては利用客の保健上及び安全管理上問題がある。 又、フェリーは特に車輌の船舶への積卸しの安全を優先的に設備するため船舶の接岸に際しては、利用客の昇降口付近の岸壁と本船の間隔が2〜3メートルも生ずる場合もあるので、港に日除け及び手摺りの下部を遮蔽した特殊シェルターを整備することにより利用客の乗降時における安全管理に役立つものである。 (4) シャーシー(台車)整備により予測される成果 [1] 航路運航ダイヤの維持・改善及び輸送サービスの向上 片航海所要時間24〜25時間を要している鹿児島〜奄美群島〜那覇航路は4港の中間寄港地を擁し、各寄港地での貨物の積卸し作業に相当な時間を必要とし、特に農産物の出荷時期等には各港での荷役時間の遅延が重なるため、最終の鹿児島港への到着が所定の時刻に大巾に遅れることがあり、予定したJR等への乗り継ぎが不能と在ることも多々ある。 このため、コンテナ数個を一台に搭載したシャーシー(台車)を使用する荷役形態に変更することにより、各港での荷役時間を大巾に短縮することが可能となり、ひいては運航ダイヤの改善、航海時間の短縮ができ、利用者への輸送サービスの向上に寄与するものである。
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