
■事業の内容
(1) 調査・実験方法の検討 無人潜本艇の性能、運用条件等を調査し、海底地質・地質調査及び海底調査機器の設置・捜索・回収のための調査実験方法の検討と海底位置測定方法の検討を行った。 調査実験は次のように決定された。 時期 平成元年9月18日〜22日 海域 相模湾 無人潜水艇 「MARCAS2500」(KDD所有) 使用機器 TVカメラ、スチルカメラ、ステレオTVカメラ、堆積物採集用コアサンブラ/マニピューレータ、底質の固さ測定用コーンベネトロメータ (2) 模擬海底測器と模擬位置測定機の製作及び改良 ROV「MARCAS2500」による海底調査及び実験に使用する模擬海底測器の検討・製作、ROVの位置測定用トランスポンダの検討改良を行った。 (3) 海底調査及び実験 [1] ROVを使用して相模湾水深1,100〜1,500m海域において地形・地質等の調査を行い、ビデオ・写真撮影を行った。 [2] 同海域において、模擬海底測器の設置・捜索・回収のための基礎的実験及び海底位置測定資料を収集した。 [3] 模擬海底測器の回収実験は約3時間弱の捜索にもかかわらず発見することができず、日没及び海上模様悪化の懸念があったため回収を断念した。このため、模擬海底測器に付属していたフロート、フラッシャ、トランスポンダなどの食器材も回収することができなかった。 (4) 調査・実験データの解析 海底調査及び実験で取得したデータを解析し、海底調査手法・模擬海底測器の設置・捜索・回収方法等の検討、取りまとめを行った。
■事業の成果
無人潜水艇は深海(1,000〜1,500m)における海底調査能力および海底観測機器の設置、運用、回収能力の現状を明らかにし、海底調査および海底観測機器の設置、捜索、回収のために必要な海底位置測定、画像マッピング、マニピュレータ操作等について基礎的な調査実験を行った。 この結果、無人潜水艇による海底調査は有効な手段であることが分かり、観測機器の設置や付帯的操作についても初歩的な手がかりを得ることができた。
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