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■事業の内容

A. 講演会の開催
 ボランティア思想普及のための下記の講演会を開催した。
a) ホスピス講演会
◎ 開催日    10月27日
◎ 場所     笹川記念会館 4階
◎ テーマ    英米のホスピスの現状とエイズ
◎ プログラム  [1] 講演会 “外国及び日本のホスピスの現状とその運営上の問題並びにエイズについて”
演者   当財団理事長  日野原 重明
[2] ボランティア研修ツアー報告
報告者  研修参加のナース・ボランティア
◎ 参加者    123名
b) 第2回ボランティア大会
◎ 開催日    11月11日
◎ 場所     砂防ホール
◎ テーマ    ボランティア活動の中での自己開発
◎ プログラム  [1] 挨拶   当財団理事長 日野原 重明
[2] ボランティア活動報告
[3] シンポジウム“病院ボランティアの現状と問題点”
司会    :日野原 重明
シンポジスト:
岡本田鶴子(日本病院ボランティア協会副会長)
宍戸 邦子(慶応病院ボランティア)
比田 君代(東京女子医科大学病院ボランティア)
[4] 講演:“生涯教育におけるボランティア活動”
演者: 野村住子
(財団法人野村生涯教育センター理事長)
◎ 参加者    400名
B. 各種ボランティア育成講座の実施
a) ヘルスボランティア講座
◎ 開催状況  週1日、3ヶ月
[1] 春期コース  4月7日〜7月15日、 13回 延301人参加
[2] 秋期コース  9月8日〜12月15日、13回 延64人参加
b) ダイエット(食事ボランティア講座)
◎ 開催状況週1回
[1] Aコース・健康的な食事 4月5日〜26日 4回 延48人参加
[2] Bコース・健康と食事
5月17日〜6月14日 5回 延11人参加
[3] Cコース・ボランティアのための調理技術
9月21日〜11月30日 6回 延97人参加
c) 血圧測定リーダー(師範)養成講座
◎ 開催状況  週1回(3ヶ月)
9月11日〜12月4日 13回 延88人参加
C. 専門職ボランティアのための終末医療研究会
 危機状態にある患者や家族に対し、よりよい援助とケアをするための研究会で、医師、ナース、カウンセラー等の専門家8人が登録され、計20回開催し、毎回熱心な討議が重ねられた。(延べ127人参加)
D. 地域社会におけるボランティア指導者の育成
1) 千葉県館山市で血圧測定ボランティアリーダーの養成を通信講座で下記のように行った。
[1] 養成基間  9月21日〜12月4日 13回 スクーリング3回
[2] 参加者数  延29名
2) 富山県庄川町で血圧測定ボランティアリーダーの養成を通信講座で下記のように行った。
[1] 養成期間  10月20日〜1月16日 スクーリング3回
[2] 参加者数  延45名
E. 海外研修調査
 海外研修調査を不記の通り実施した。
◎ 期間    9月4日〜9月13日
◎ 調査場所  北米の下記の医療・看護施設
(1)サンフランシスコ ホスピス、(2)カリフォルニア大学サンフランシスコ校 メディカルセンター、(3)サンフランシスコ総合病院、(4)クリス ブロンリーホスピス(ロスアンジェルス)、(5)日本人引退老人ホーム(ロスアンジェルス)、(6)サンタモニカ病院 メディカルセンター(ロスアンジェルス)
◎ 調査内容  在宅ケア並びに病院・養護施設におけるボランティア活動状況の調査とボランティアとの交歓
◎ 調査員   古川恵一(当財団ホスピス主任医師)
■事業の成果

真の医療は、単に医師または看護婦だけでは果たせない。これは、あまりにも医療専門職が患者に提供する時間が少ないからである。このためには、医療専門職と患者との中間に存在して、患者の側に立って患者や家族の情報を医療専門職に伝えることを援助する要員が必要であり、ボランティアを訓練すれば、この役をかなり務めさせることができると思う。また地域社会では、保健福祉活動を実施する際の適切な指導員・介助者の不足がさけばれている。
 先進国では、これらの問題を見事にボランティア活動で解決している現状であり、わが国にもこのシステムを導入して医療のレベルを高めることが望ましい。よって、本事業により保健・医療におけるボランティアを養成し、これらのニーズに応える運動を展開したことは、わが国の保健・医療の充実に多大に寄与したと思料される。





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