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■事業の内容

(1) 舶用工業における事業多角化対策とその経営戦略
[1] 代表業種及びモデル企業の選定
 会員企業に対して、多角化転換対策のためのコンサルタント派遣希望の有無についてアンケート調査を行い、委員会でモデル企業として、(株)赤阪鉄工所、ボルカノ(株)、由倉工業(株)、辻産業(株)の4企業を選出し、4企業に対してアンケート調査を行った。
a. コンサルタント派遣希望調査先:会員企業238社
b. モデル企業に対するアンケート調査
(a) 組織運営の基本構造の調査
(b) マーケッティング機能の調査
(c) 生産力機能の調査
(d) 財務機能の調査
(e) 組織開発機能の調査
(f) 多角化実現のための経営資源とその活用予定の調査
[2] モデル企業の多角化転換指導
 上記により選定されたモデル4企業について、活用すべき経営資源の調査、適合する新需要分野の選択・指導、新分野への参入方策の策定指導等について専門コンサルタントを派遣し、現地指導を行った。
[3] 指導結果のとりまとめ
 上記の専門コンサルタントの派遣による指導結果について、ケーススタディとして多角化転換対策の指導書としてとりまとめた。
[4] 報告書の作成
部数   300部
配布先  当会関係企業等
(2) 構造改善
 第3次構造改善計画に参加している舶用工業企業等に対する指導を地方舶用工業会に業務を依頼して実施した。
[1] 依頼内容
 第3次構造改善計画実施のためのグループ作り、事業計画の策定等、事業の円滑な推進を図るための指導。
[2] 依頼先
 北海道舶用工業会・東北舶用工業会・新潟舶用工業会・関東舶用工業会・東海北陸舶用工業会・神戸造船関連工業会・四国舶用工業会
[3] 指導地区
北海道  苫小牧・室蘭・函館・釧路・厚岸
東北   相馬・小名浜・八戸・青森・大畑・気仙沼・釜石・宮古・石巻
新潟   酒田・秋田・新潟・能生・両津・村上
関東   横浜・勝浦・銚子
東海北陸 清水・伏木・伊勢・蒲郡・名古屋
神戸   南淡・家島・香住・相生
四国   高松・徳島
■事業の成果

[1] 舶用工業における事業多角化対策とその経営戦略
 舶用工業として事業多角化あるいは転換にあたり、活用できる固有の経営資源とそれを有効に利用して進出できる新需要分野、あるいは新市場についてモデル企業4社(赤阪鉄工所、辻産業、ボルガノ、由倉工業)に対し専門コンサルタントを派遣し、新分野へ進出するため企業としての経営戦略のプロセスの策定について助言を行い、舶用工業の事業多角化対策に資するところ大なるものがある。
[2] 構造改善
 昭和55年度から中小企業近代化促進法に基づく中小造船業との協調型構造改善事業が5カ年計画で実施されたが、同事業の終了に伴ない、あらためて新しい視点で中小造船業とともに、それに関連する舶用工業の近代化を推進する必要が生じた。
 このため本事業では、経営戦略型構造改善計画(昭和62〜67年度)に参加する舶用工業企業に対する指導を行い、経営基盤の強化と体質改善を積極的に促進した。
 これによって、舶用工業企業等の今後の経営の安定化に寄与するところ大なるものがある。





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