■事業の内容
イ. 講演会の開催 ボランティア思想普及のための講演会(2回)を東京で開催した。 (a) ホスピス講演会 ○ 開催日 10月19日 〇 場所 笹川記念会館 4階 ○ テーマ “北米のホスピスと音楽療法” ○ プログラム [1] ホスピス研修ツアー報告 “北米のホスピスと音楽療法” 報告者 研修参加の医師・ナース・ボランティア [2] 講演 “ホスピスと音楽療法” 当財団理事長 日野原重明 ○ 参加者 196名 (b) 第1回ボランティア大会 ○ 開催日 11月12日 ○ 場所 砂防ホール ○ テーマ “ボランティアで豊かな人生を” ○ プログラム [1] 挨拶 当財団理事長 日野原重明 [2] ボランティア報告 大妻女子大学短期大学都、川崎ヘルスボランティアの会、豊田婦人ボランティア、東京YWCA、パイロットクラブ、ライフプランニングセンターボランティアの会 [3] シンポジウム “将来のボランティアはどうあるべきか” 司会 日野原重明 シンポジスト 小松美枝子(日本病院ボランティア協会会長) 奈須 輝美(日赤医療センターボランティア代表) 新藤 直子(東京カリタスの家) 磯部 雅子(河北病院ソーシャルワーカー) 市村 靖子(LPCボランティアの会副会長) 講演 “ボランティアを通じて学ぶ人生の豊かさ” 横須賀キリスト教社会館館長 阿部志郎 参加者 293人 ロ. 各種ボランティア育成講座の実施 (a) ヘルスボランティア講座 ○ 開催状況 週1日、3ケ月 [1] 春期コース 4月15日〜7月15日、13回 延458人参加 [2] 秋期コース 9月16日〜12月15日、13回 延339人参加 (b) ダイエット(食事)ボランティア講座 ○ 開催状況 週1日、3ケ月 [1] ジュニアコース 4月13日〜7月20日、16回 延 60人参加 [2] シニアコース 9月14日〜12月15日、15回 延 55人参加 (c) 血圧測定リーダー(師範)養成講座 ○ 開催状況 週1回、3ケ月 [1] 春期コース 4月7日〜7月20日、14回 延175人参加 [2] 秋期コース 9月22日〜1月23日、13回 延146人参加 ハ. 専門職ボランティアのための終末医療研究会の開催 危機状態にある患者や家族に対し、よりよい援助とケアをするための研究会で医師、ナース、カウンセラー等の専門家10人が登録され、計30回開催した。 [1] 子供の死についての諸問題 [2] 実際的、効果的な患者や家族のケアをするために [3] それぞれの人格や生き方をより的確に理解するために [4] チームの中での役割を理解し、より効果的に働くために 等のテーマで毎回熱心な討議が重ねられた。 ニ. 地域社会におけるボランティア指導者の育成 静岡県浜岡地区で、ねむの木学園の協力を得て血圧測定ボランティアリーダーの養成を下記のように行った。 期間 1月28日〜3月5日 方法 通信教育と2回のスクリーニングにより実施 養成者数 26人 ホ. 海外研修調査 調査場所 北米の医療・看護施設 派遣人員 1名 期間 10日間 調査内容 在宅ケア並びに病院・養護施設におけるボランティアの活動状況を調査し、ボランティアとの交歓を行った。
■事業の成果
真の医療は単に医師または看護婦だけでは果たせない。これはあまりにも医療専門職が患者に提供する時間が少いからである。このためには、医療専門職と患者との中間に存在して愚者の側にたって患者や家族の情報を医療専門職に伝えることを援助する要員が必要であり、ボランティアを訓練すればこの役をかなり務めさせることができる。また、地域社会では保健・福祉活動を実施する際の適切な指導員・介助者の不足がさけばれている。 先進国では、これらの問題を見事にボランティア活動で解決している現状であり、わが国にもこのシステムを導入して医療のレベルを高めることが望ましい。本事業は保健・医療におけるボランティアを養成し、これらのニードに応える運動を展開した。
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