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■事業の内容

(1) 第18回国際試験水槽会議本会議の開催
[1] 名称    第18回国際試験水槽会議本会議
[2] 場所    神戸市 神戸国際会議場(ポートピア)
(住所:神戸市中央区港島中町6-9-1)
[3] 開催期間  昭和62年10月18日〜24日の7日間
[4] 内容    船舶流体力学に関する下記の理事会および9技術委員会が連日開催され、過去3年間における各技術委員会の担当分野における研究報告に対する討論と反省・これからの3年間の研究方針および提案等が熱心に討議された。特記すべき成果について括弧内に示す。
○ 理事会(数値流体力学に関するパネルを第19回より設ける。新規加入5機関(日本1、中国2、韓国1、フィンランド1)の承認)
○ 抵抗および流れ技術委員会(国際共同研究の成果報告)
○ 高速艇技術委員会(船型試験法、計測値の線型性、実艇値の推定法等のまとめ)
○ 氷海中の性能技術委員会(各国6氷海水槽での持ち回り試験結果の報告)
○ 推進機構技術委員会(文献調査のフロッピーディスク化、変動圧力、翼面荷重に関する比較計算結果)
○ 空洞現象技術委員会(舶用プロペラのキャビテーション性能予測および評価技術について水槽試験の立場からの調査並びに技術展望)
○ 推進性能技術委員会(抵抗試験における形状影響の求め方、尺度影響、船尾流れ、新試験法)
○ 操縦性技術委員会(浅水域での操縦流体力、操縦数学モデル)
○ 海洋工学技術委員会(多方面不規則波、風、潮流データの収集、セミ・サブ上下揺の固有周期の実験と計算の相違の解明、Slow drift damping推定法の確立)
○ 耐航性技術委員会(波浪中船体運動計算の比較調査、自己回帰法の応用、多方面不規則波のスペクトル)
これらの成果は、主として過去3年間の分がプロシーディングスvol 1に、今後3年間の分がプロシーディングスvol 2にまとめられて広く海外に報告されるが、国内的には日本造船学会の各関連研究委員会において報告された後、日本造船学会誌に掲載されて会員に周知される(全体報告が63年1月号、各技術委員会報告が62年12月号〜63年3月号)。
[5] 参加者  各機関の代表、技術委員会委員、オブザーバーの合計は223名(他に同伴者63名)で、参加国は日本を含み25カ国であった。
(2) 論文集(プロシーディングスvol 1)の印刷・配布
[1] 規格   A4版、上質紙、表紙2色刷、586頁
[2] 部数   500部
[8] 内容   理事会および各技術委員会の報告・勧告
[4] 配布先  国内166(寄贈含)、海外236(寄贈含)、予備98
(3) ニュース・レター(No.16)の印刷・配布
[1] 規格   A4版、上質紙、12頁
[2] 部数   350部
[3] 内容   本会議の日程・議事等に関する連絡事項、最新技術情報等
[4] 配布先  国内委員へ95、海外委員へ172、予備83
■事業の成果

国内外において造船ならびに海洋工学に関する各分野の国際会議が多数開催されるが、その中でも本事業(ITTC)は国際船舶海洋構造会議(ISSC)と並んでわが国の代表的な国際会議であって、常に多数のわが国の代表者が参加してその主導的な役割を果たしている。
 第18回国際試験水槽会議本会議(18th ITTC)は昭和62年10月に神戸の国際会議場を使用して開催されたが、昭和41年に東京で開催されて以来、21年ぶりになり、参加者および参加国数において従来を凌ぎ、わが国造船技術の進歩の現状とその成果を広く海外に紹介する絶好の機会となった。またわが国若手研究者および技術者が委員およびオブザーバーとして直接海外の権威者に接することができた影響も見逃すことが出来ない。





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