日本財団図書館（電子図書館）　「海上防災訓練施設等の整備」の報告書

■事業の内容

(1)　有害液体物質等防除作業出動機材の整備
　東京湾(横浜)、大阪湾(神戸)、瀬戸内海東部(水島)の3地区に次の防除作業出動機材を購入のうえ配備した。
　有害液体物質等防除作業出動機材の購入配備(1地区分)
a.　作業用保護服一式(全身保護服、防護用手袋、防護用長靴、収納ケース)　　10式
b.　酸素及び可燃性ガス測定器
(a)　ポータブル酸素測定器　　　　　　　　3台
(b)　可燃性ガス測定器　　　　　　　　　　3台
c.　自給式空気呼吸具等
(a)　陽圧式ライフゼム(拡声装置付)　　　　5式
(b)　予備ボンベ　　　　　　　　　　　　　20本
(c)　充填用アダプター(4個、収納ケース)　　1式
d.　防毒マスクー式(高濃度ガス用マスク、拡声器、有機ガス用吸収缶、収納ケース)
5式
(2)　海上防災訓練施設の整備
消防訓練の完全実施を確保するため次の諸工事を実施
a.　丸タンクの代替
b.　丸タンク周辺等床面全面舗装
c.　LPG訓練装置の代替
d.　LPGボンベ庫移設
e.　消火栓代替等及び配管
f.　油管の代替
(3)　海上防災訓練教材16ミリ映画の製作
a.　題名　　「船舶火災(防火構造とその活用)」
b.　規格　　16ミリ(カラー)　24分
c.　数量　　オリジナル　1本
d.　内容
(a)　船舶の防火構造・消火設備及びその取扱要領
(b)　消火計画(消火戦略)
(c)　火災の局限と効果的消火方法(消火戦術)
■事業の成果

(1)　有害液体物質等防除作業出動機材の整備
　本事業は、海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律の一部改正により昨年4月6日から、有害液体物質等の防除作業が海上災害防止センターの海上防災業務に付加され、それに伴い有害液体物質等の取扱量の特に多い5地区のうち本年度は3地区(横浜、神戸、水島)に、この防除作業に必要な作業用保護服、自給式空気呼吸具等、有害液体物質等防除作業出動機材を配備したことにより、汚染拡大の防止等、現場応急措置に主眼を置いた、安全かつ円滑な防除活動を図ることができるものと思料される。
(2)　海上防災訓練施設の整備及び海上防災訓練教材16ミリ映画の製作
　消防演習場(第二海堡)の施設は、昭和52年度に建設したもので保守整備については留意していたところであるが、この度丸タンクの代替を含めた環境整備がなされたことにより消防実習の安全確保と充実が図られた。
　また、16ミリ映画「船舶火災(防火構造とその活用)」の完成は、船舶火災シリーズ前3作を一層充実させるもので訓練及び教育内容の質的向上が図られるものと思料される。