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■事業の内容

(1) 調査対象船
 近代化実験船及び実証船から調査対象船を選定した。
[1] 隻数:30隻
[2] 船種:コンテナ船(5隻)、撤積船(13隻)、タンカー(7隻)、自動車船(3隻)、その他(2隻)
(2) 調査表の作成
 搭載機器について、次の内容の調査表を作成した。
[1] 調査内容 : 1.機能・性能上、2.設計・材料・工作上、3.能力・容量上、4.操作上、5.監視・確認上、6.保守・整備上、7.その他
[2] 対象機器・システム : 1.主機の遠隔操縦装置システム、2.主機作動状況集中監視・異常警報システム、3.電源装置システム、4.電源用原動機、5.燃料油移送システム、6.燃料油処理システム、7.冷却海水システム、8.圧縮空気システム、9.蒸気システム、10.ビルジ処理システム、11.廃油・スラッジ前処理システム、12.荷油・荷役システム、13.バラストシステム、14.冷凍空調システム、15.係船システム
[3] 作成部数 : 30部
(3) 実態調査
[1] アンケート調査
 上記調査対象船30隻に対し、書面による調査を実施した。
[2] 訪船調査
 書面によるアンケート調査を補完するため訪船調査を実施した。
実施場所 : 東京1回、千葉2回、横浜2回
実施期間 : 各1日
調査員  : 各1名
(4) 集計解析
 調査対象機器(32点)ごとに、実態調査結果を基に集計、解析を行い、舶用機器の機能、信頼性及び保守整備等から今後の改善、開発に対する課題を摘出した。
(5) 報告書の作成
「船舶の少人数化に対応する舶用機器の調査研究」報告書を次のとおり作成した。
[1] 規格  : A4判オフセット印刷97頁
[2] 部数  : 200部
[3] 配布先 : 委員21部、会員100部、官庁 大学等16部
船主30部、造船所25部、残8部
■事業の成果

我が国海運界は現在、船舶の近代化のため少人数船による運航を実験的に進めているが、特に舶用機器については、その機能及び信頼性向上、保守整備の簡易化等が今まで以上に要望されている。
 そのため本事業では、就航中の近代化実験船及び実証船を対象に搭載機器の技術的諸問題について実態調査を実施し、これを基に集計解析の上、舶用機器の機能、信頼性及び保守整備等から今後の改善、開発等に対する課題をとりまとめたので、少人数化船における運航に対応する舶用機器について諸対策が講ぜられるものと期待され、船舶の近代化に寄与できると確信する。





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