■事業の内容
海難審判の受番人及び指定海難関係人のうち資力に乏しく海事補佐人を依頼できない指に対して、その申出を審査のうえ当該事件の係争に要する経費の全部又は一部を扶助した。
海難審判協会の地方支部では、受理した扶助申請を調査し、救済度の高いものから申請書を本部に送付し、それについて毎月開催する審判扶助審査委員会で更に審査委員会で更に審査のうえ、本年度合計105件の扶助を決定した。
(1) 扶助の対象
[1] 対象事件
a. 死傷を伴う衝突事件で、片方にのみ補佐人がついていない場合。 16件
b. 死傷を伴う衝突事件で、双方に補佐人がついていない場合。 22件
c. 死傷を伴わない衝突事件であって、片方に補佐人がついていない場合。 26件
d. 乗場、沈没、死傷等の事件であって、刑事に係属する事件のうち補佐人がついていない場合。
41件
合計 105件
[2] 扶助を受けることのできるもの
別に定める基準に該当するものであって、審判扶助審査委員会において扶助を必要と認めたもの
116名
(2) 扶助の方法
[1] 当該事件に要する費用及び報酬の全部又は一部貸付け。
[2] 審判扶助審査委員会において、返済すべき貸付金の全部又は一部の減免。
[3] 審判扶助の申請及び決定。
■事業の成果
海難審判に付される受番人及び指定海難関係人のうち、資力に乏しく自ら補佐人を依頼できない者に対し、補佐人選任に要する経費を扶助して、これら審判関係者の権利を擁護して公正な審判を受けさせ、真の海難原因を究明し、ひいては同種海難の発生の防止に寄与できるものである。
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