■事業の内容
プレジャーボートの交通安全を確保するためには、プレジャーボートのオーナー、ユーザー等に対し、海上におけるルールとマナーを十分指導し、周知する必要があるため、プルシャーボートの交通安全に関する事業を次のとおり行った。 なお、本事業は、(社)関東小型船安全協会(横浜)、(社)中部小型船安全協会(名古屋)、(社)関西小型船安全協会(神戸)及び、(社)瀬戸内海小型船安全協会(広島)に委託して実施した。 (1) 教育活動 [1] 安全講習会 レクリエーション活動が活発な東京湾、伊勢湾、大阪湾及び瀬戸内海を中心に、プレジャーボートのオーナー、ユーザー等の関係者を対象に、安全講習会を次のとおり27個所(参加人員1,201名)において実施した。 a. 関東地区安全講習会 (a) 湘南(三崎) イ. 開催年月日:昭和59年4月21日 ロ. 開催場所 :シーボニア会議室 ハ. 参加人員 :25名 (b) 伊豆(下田) イ. 開催年月日:昭和59年5月28日 ロ. 開催場所 :新かど旅館ホール ハ. 参加人員 :37名 (c) 東京 イ. 開催年月日:昭和59年6月24日 ロ. 開催場所 :川口市立安行公民館講習室 ハ. 参加人員 :37名 (d) 横浜 イ. 開催年月日:昭和59年8月9日 ロ. 開催場所 :神奈川県理容会舘会議室 ハ. 参加人員 :25名 (e) 沼津 イ. 開催年月日:昭和59年8月10日 ロ. 開催場所 :沼津市民文化会館会議室 ハ. 参加人員 :95名 (f) 湘南(佐島) イ. 開催年月日:昭和59年9月27日 ロ. 開催場所 :佐島マリーナ会議室 ハ. 参加人員 :35名 (g) 東京 イ. 開催年月日:昭和59年9月29日 ロ. 開催場所 :東京湾土地(株)会議室 ハ. 参加人員 :41名 (h) 土浦 イ. 開催年月日:昭和59年9月30日 ロ. 開催場所 :常陽ビル会議室 ハ. 参加人員 :24名 b. 中部地区安全講習会 (a) 岐阜 イ. 開催年月日:昭和59年5月12日 ロ. 開催場所 :岐阜ボート販売(株)研修室 ハ. 参加人員 :41名 (b) 尾鷲 イ. 開催年月日:昭和59年5月17日 ロ. 開催場所 :水産技術センター ハ. 参加人員 :51名 (c) 四日市 イ. 開催年月日:昭和59年5月19日 ロ. 開催場所 :伊勢湾マリーナ ハ. 参加人員 :29名 (d) 津 イ. 開催年月日:昭和59年5月20日 ロ. 開催場所 :伊勢湾海洋スポーツセンター ハ. 参加人員 :35名 (e) 名古屋(羽島) イ. 開催年月日:昭和59年5月26日 ロ. 開催場所 :羽島マリングラブ ハ. 参加人員 :55名 (f) 蒲郡 イ. 開催年月日:昭和59年6月2日 ロ. 開催場所 :西浦シーサイドマリーナ ハ. 参加人員 :40名 (g) 西三河(碧南) イ. 開催年月日:昭和59年6月3日 ロ. 開催場所 :衣捕マリーナ ハ. 参加人員 :47名 (h) 伊勢 イ. 開催年月日:昭和59年6月21日 ロ. 開催場所 :日本小型船教員協会三重教習所 ハ. 参加人員 :68名 c. 関西地区安全講習会 (a) 大阪 イ. 開催年月日:昭和59年6月14日 ロ. 開催場所:船舶職員養成協会近畿支部 ハ. 参加人員:35名 (b) 播磨 イ. 開催年月日:昭和59年6月17日 ロ. 開催場所 :姫路海上保安署 ハ. 参加人員 :32名 (c) 明石 イ. 開催年月日:昭和59年6月23日 ロ. 開催場所 :明石市民ホール ハ. 参加人員 :81名 (d) 大阪 イ. 開催年月日:昭和59年7月1日 ロ. 開催場所 :淡輪ヨットハーバー ハ. 参加人員 :91名 (e) 西宮 イ. 開催年月日:昭和59年7月7日 ロ. 開催場所 :関西ヨットクラブ ハ. 参加人員 :31名 (f) 徳島 イ. 開催年月日:昭和59年7月25日 ロ. 開催場所 :眉山会館 ハ. 参加人員 :25名 (g) 高知 イ. 開催年月日:昭和59年8月18日 ロ. 開催場所 :宿毛海上保安署 ハ. 参加人員 :28名 d. 瀬戸内海地区安全講習会 (a) 岩国 イ. 開催年月日:昭和59年9月1日 ロ. 開催場所 :岩国港湾福祉センター ハ. 参加人員 :63名 (b) 玉野 イ. 開催年月日:昭和59年9月20日 ロ. 開催場所 :玉野市田井部落公会堂 ハ. 参加人員 :50名 (c) 徳山 イ. 開催年月日:昭和59年8月25日 ロ. 開催場所 :徳山海員会館 ハ. 参加人員 :54名 (d) 字和島 イ. 開催年月日:昭和59年8月20日 ロ. 開催場所 :御荘町商工会館 ハ. 参加人員 :26名 (2) 安全活動 [1] 海上安全指導員連絡調整会議 東京湾、伊勢湾、大阪湾及び瀬戸内海を中心にその他外洋海域において、海上安全パトロール及び現場指導を実施する海上安全指導員の連絡調整のための会議を下記のとおり開催し、安全パトロールや現場指導に関する実施方法、日程割、実施海域等について検討調整した。 地区 名称 開催場所 開催月日 関 東 海上安全指導員連絡調整会議 〃 〃 〃 伊豆 東京 横浜 湘南 4月28日 7月27日 8月 1日 9月27日 中 部 〃 〃 〃 〃 蒲郡 鳥羽 四日市 名古屋 5月 7日 5月 9日 5月11日 5月14日 関 西 〃 〃 〃 〃 大阪 神戸 和歌山 高知 6月 7日 6月17日 6月19日 6月 4日 瀬 戸 内 海 〃 〃 〃 〃 広島 高松 徳山 尾道 6月20日 7月20日 4月19日 8月 4日 計 4地区 16個所 [2] 海上安全指導員による現場指導 4月上旬から11月上旬までのうち、主として土曜、日曜、祝祭日等レクリエーション活動が活発な日に、海上安全指導員をマリーナ、ヨットハーバー、その他プレジャーボートの入出港が活発な地域に派遣し、関係者に対して航海計画の内容、航海準備の状況、気象・海象、装備品の備付、機関整備状況等に関して、次のとおり現場指導にあたった。 地区 現場指導個所 指導回数 関 東 相模湾 東京湾A(東京、神奈川) 東京湾B(干葉) 駿河湾、遠州灘 房総鹿島灘 72回 56 13 19 12 中 部 伊勢湾 三河湾 鳥羽周辺 アゴ湾 尾鷲湾 47 64 26 12 12 関 西 大阪港 神戸港 和歌山周辺 徳島周辺 高知周辺 45 51 38 17 23 瀬 戸 内 海 徳山周辺 広島周辺 呉周辺 尾道周辺 水島周辺 玉野周辺 高松周辺 今治周辺 松山周辺 宇和島周辺 7 7 4 5 4 3 7 4 4 3 計 4地区 25個所 555回 [3] 海上安全パトロール 4月上旬から12月上旬までのうち、海洋レクリエーション活動が活発な土曜、日曜、祝祭日等を選んで、安全パトロール艇によりパトロールし、プレジャーボートの海上交通法規の順守状況、海上におけるマナーの順守状況等について、次のとおり指導に当った。 地区 パトロール海域 指導日数 関 東 相模湾 東京湾A(東京、神奈川) 東京湾B(干葉) 駿河湾、遠州灘 房総鹿島灘 23日 18 4 6 2 中 部 伊勢湾 三河湾 鳥羽周辺 アゴ湾 15 21 10 7 関 西 大阪港 神戸港 和歌山周辺 徳島周辺 高知周辺 16 20 9 4 4 瀬 戸 内 海 徳山周辺 広島周辺 呉周辺 尾道周辺 水島周辺 玉野周辺 高松周辺 今治周辺 松山周辺 宇和島周辺 5 5 3 4 3 3 5 3 3 3 計4地区 24海域 196日 (3) 広報活動 [1] 広報誌の発行 プレジャーボートの交通安全に関する事項を掲載した広報誌を次のとおり作成し、関係者に配付した。 a. 内容 プレジャーボートの交通安全に関する事項、有識者の意見、最新の情報等を掲載。 b. 規格 オフセット印刷 B5判 10頁 c. 部数 500部×3回×3地区(関東、中部、関西)=4,500部 d. 配布先 プレジャーボートの運航者、オーナー、マリーナ、関係官庁、その他関係者 [2] ポスターの作成 プレジャーボートの交通安全に関する標語等を掲載したポスターを次のとおり作成配布した。 a. 内容 ルールとマナーの啓蒙に重点をおき、健全な海洋レクリエーションの普及を図る。 b. 規格 オフセット印刷B判半裁 c. 部数 500枚×1回×3地区(関東、中部、関西)=1,500枚 d. 配布先 プレジャーボートの運航者、オーナー、マリーナ、関係官庁、その他関係者 [3] パンフレットの作成 海上におけるルール、マナー等交通安全の啓蒙に関する事項を掲載したパンフレットを、次のとおり作成配布した。 a. 内容 海上におけるルール、マナー等、プレジャーボートの交通安全に関する事項。 b. 規格 オフセット印刷 B5判 4頁 c. 部数 500部×2回×3地区(関東、中部、関西)=3,000部 d. 配布先 プレジャーボートの運航者、オーナー、マリーナ、関係官庁、その他関係者
■事業の成果
近年、モーターボート、ヨット、遊漁船等いわゆるプレジャーボートは逐年増加し、これに伴い海上安全に関する知識、技量の欠如に起因する事故は、多発の傾向にある。 プレジャーボートの交通安全を確保するためには、プレジャーボートのオーナー、ユーザー等に対し、海上におけるマナーを十分指導、周知する必要があり、その手段としては、海上安全指導員による現場指導及びパトロール、安全講習会の開催、広報誌・パンフレット・ポスター等印刷媒体による周知宣伝が極めて有効である。 海上安全指導員による安全活動は、指導員がプレジャーボート等の基地に直接出向き、関係者に対して航海計画の内容、航海準備状況、装備品の積付状況、機関整備状況等について相談指導を行うなど、地道な活動ではあるが事故の未然防止に大きな役割を果している。 また、安全講習会の開催による教育活動では、海上交通法令、海上におけるマナーの励行、気象・海象の把握の方法等の説明や身近な事故例をもとに、その安全対策を説明するなど、直接安全上の要点を指導して、関係者に周知啓蒙するうえで大きな成果を収めている。 さらに広報誌、ポスター及びパンフレットの作成配布による広報活動では、海上交通法規や海難事故例をはじめ海上におけるマナー等を分りやすく解説して、末端への周知徹底をはかるうえで重要な役割を果している。 今後、これらの活動を継続実施することにより、関係者の事故防止に対する自覚を高め、認識を深めてプレジャーボートの事故の減少が期待され、また安全で秩序ある海洋レクリエーションの普及に寄与するものと思料される。