■事業の内容
伊勢湾及び近海を4図に分ける基本案に基づき、操艇専門家と打合せ会を開催し、各図の包含区域、縮尺、図載内容について意見を聴取し、図の編集大綱を決定した。 これらの諸要素に基づき4図の各図について関係する海域の水路図誌および関係資料について海上保安庁および地方自治体から貸与を受け編集計画の資料とした。 また、地域の特性を把握するため、西浦地区をはじめとして各地における打合せ会を開き、図域内容について意見を聴取し、さらに検討の上採用資料を決定した。 一方、目標物、障害物、岸線地形等で確認するものについては現地調査を実施した。 これらにより、各図について編集計画図を作成し、製図原図調製の上印刷刊行した。 (1) 現地調査 A 調査項目 各図図載の港湾・漁港の入港方法、避泊方法、障害物、著目標等、ならびにマリーナの施設の現状を調査し、対景写真を撮影した。 B 調査場所 (a) 伊勢湾関係 名古屋、常滑、四日市、白子、豊橋、蒲郡、津、松阪、名古屋、明野 (b) 三河湾関係 西浦、碧南、半田、豊浜、田原、伊良湖、蒲郡、師崎 (c) 伊良湖水道-的矢関係 鳥羽、安楽島、宇治山田、答志、的矢、安乗、鳥羽、宇治山田 (d) 的矢-赤石鼻関係 波切、和具、志摩、迫間、賢島、浜島、御座、五ケ所 C 調査内容 入港、避泊時のコースの選定、障害物、漁具漁網標識の形態ならびに位置・設置期間・魚種、目標物の特徴、対景図の作成、漁船操業の実態、マリーナの設備全般。
(2) ヨット・モータボート用参考図の作成配布 A. 図名 (1) 伊勢湾 (2) 三河湾 (3) 伊良湖水道-的矢 (4) 的矢-赤石鼻 B. 規格・体裁 表・裏面両印刷 平版多色刷 両面防水加工(表面マット加工・裏面ビニール加工) C. 部数 各300部 4図 計1,200部 D. 配布先 海上保安庁関係 海事関係団体 関係官公庁、地方自治体 港湾水産関係 関係ヨット連盟 公共マリーナ 関係マリーナ会社
■事業の成果
この参考図は、ヨット・モータボートの操艇に必要な目標、浅礁、障害物、通峡航路、避泊地等の情報をわかり易く、しかも詳細に網羅し、狭い艦内でも使い易く、小型で防水加工を施したものである。 その対象を伊勢湾の1図と三河湾から伊良湖、鳥羽、布施田水道を経由五ケ所湾に至る連続した3図に分け、裏図は各々の図の主要海域の俯瞰写真を図示し、表図との関連をつけ実物との対象に便ならしめている。 各艇がこれらの図を備えつけ、適確な操艇を行うことにより海難防止に寄与することが極めて大であると考えられる。
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