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■事業の内容

(1) 原油洗浄システムの洗浄面積率計算プログラムの評価
a. 実船計測
調査対象船  :3隻
計測期日   :第1船 昭和57年 5月30日〜 6月 9日
第2船 昭和57年10月22日〜10月28日
第3船 昭和58年 1月 1日〜 1月14日
計測タンク数 :第1船 7タンク
第2船 6タンク
第3船 7タンク
計測個所   :垂直面、各ホリゾンタルの水平面、ボトムの水平面、サイドロンジ、デッキ裏
計測項目   :スラッジ及び残油量、写真撮影、スケッチ
プログラム計算:対象船3隻の全タンク
b. 検討評価
 プログラム計算結果と上記実船計測結果とを比較し、開発プログラムの適正の評価検討を行った。
c. プログラムの改造
 下記プログラムの修正を行った。
○ 入力前処理部
1) 同一面上にある各セクション面をつなぎ合せることにより面数を減らした。
(タンクの部材数減、演算時間の短縮)
2) 影を映される部材の制限値をオーバーした場合にエラーメッセージを出して演算前にチェックできるようにした。
○ 演算及び演算出力部
1) 演算時の桁落ち防止のため、一辺の寸法が1cm以下の影を判定して演算から除外するようにした。
2) 全ての部材の組み合せによる影を演算させて、その影が影を映される部材の上にあるかどうかを検討していたのを明らかに影ができないものについては演算から除外するようにした。
○ 作画部
影を示すハッチングの書きもらしを修正
委員会名 第184研究部会  5回

■事業の成果

1973年の船舶からの汚染の防止のための国際条約に関する1978年議定書(MARPOL73/78)に示されている原油洗浄システムの採用に際して、従来は、統一された計算方法も計算プログラムもなく、専ら洗浄機器メーカーの人力による計算にまかされていた。本事業により開発した電子計算機用計算プログラム(原油洗浄システムの洗浄面積率計算プログラム)は前記MARPOL議定書に示されている原油洗浄システムの設計、操作及び監督のための改訂仕様書に基づいて開発作製されたものであり、また異種の電算機でも使えるように現在国内造船所で使用されている代表的電算機(IBM、UNIVAC、HITAC)へのコンバージョンも行われている。MARPOL議定書は昭和58年10月2日に発効が予定されており、本開発プログラムが我が国において統一的に利用され、関係者に益するところ大である。





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