■事業の内容
(1) 高経済船の設計調査
[1] 設計諸条件の調査研究
中型貨物船(DRY-BULK)及びトロール漁船を対象とし、高経済船型としての運航形態、主要目及び安全性等の設計諸条件の検討、解析を打った。
[2] 設計
高経済船型として最良と考えられる主要目の比較、重量、重心及び安全性等について概略設計を行った。
(2) 高経済船型の開発
[1] 船体形状の研究
理論により船型の検討を行い、中型貨物船は船主形状シリーズ、漁船は主要目変化シリーズ各々2隻、計4船型の水槽試験を実施した。
(3) 普及説明会の開催
[1] 開催場所 尾道地区
[2] 開催期間 1日(57.6.4)
[3] 出席者数 75名
[4] 開催内容 省エネルギー内航船(499トン貨物船)設計のための技術指導書及び関係図面による普及説明
■事業の成果
中東の原油価格の変動を契機として、省エネルギー型高経済船の出現が海運業界及び水産業界ともに強く要請された。
よって業界の需要の中心となると考えられる中型貨物船(DRY-BULK)及び水産業界より要請のあるトロール漁船を対象として高経済船型を得るため運航形態、主要目、安全性及び推進機関等の検討を行い概略設計を行った。
設計主要目により模型船を作成し中型貨物船は船首シリーズ2隻、また漁船は主要目変化シリーズ2隻の計4船型について、理論による船型解析の上水槽試験を実施した。
本研究は昭和57年より3ケ年の継続事業であり、最終年度で中型貨物船と漁船それぞれの高経済船の設計指針を作成することとなっている。然し本年度の成果単独でも高経済船の設計建造をしようとする中型造船所技術者及び船主にとり有効な指針とたるものであり、省エネルギー対策に大きく貢献するものと期待される。
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