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■事業の内容

(1) 長期防汚塗料評価法の確立
[1] フローチャンネル装置製作・実験
 防汚塗料表面粗度と摩擦抵抗試験を行うためフローチャンネル装置製作予備試験を実施。
[2] 小型ロータリー試験
 ロータリー速度と溶出挙動に関する実験・調査
[3] 文献調査
 防汚剤の溶出機構2編他137編について文献収集・とりまとめ
(2) 船体表面粗度と燃費節減に関する調査研究
[1] 回転円筒による表面粗度と抵抗に関する実験・調査
 小型回転型摩擦測定装置により付着物の抵抗増加に及ぼす影響について実験・調査
[2] 実船調査
 就航船8隻について調査・確析
[3] 船体自動表面粗度測定に関する研究
 6キャタピラ壁面走行車について詳細設計を実施
(3) 鋼材表面処理に関する研究
 塗装前鋼材表面処理規準(改訂版)の試験板処理、写真撮影、規準印刷物の発行準備
(4) タンク防食基準の実用性能に関する調査
 就航船4隻について追跡調査
(5) 電気防食における省エネルギーの調査研究
 代替エネルギーの利用の可能性と消費電力を考慮した新しい防食設計について基礎調査。
(6) 国際会議への出席
第20回防食防汚国際委員会年次総会へ出席。
開催場所 シェーナ(イタリー)
開催期間 昭和57年10月19日〜23日
派遣員  三好 貢委員
内容   生物学部会、AFペイント試験
法学部、公害部会、オフショア部会

■事業の成果

船舶の防食防汚については従来各業界の共同研究により大きな成果を挙げつつあるが、防食防汚の研究は日進月歩であり、問題点も多く、長期間の実験研究が必要である。そのため世界的視野に立っての防食防汚の性能向上と経済性の向上ならびに省エネルギー化を図るため、本事業において各種実験、調査研究を行い、船舶の経済性向上に関する有効な基礎資料を得たことは、今後の継続調査研究により、造船界、海運界その他の関連業界への多大の成果が期待できるものである。





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