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■事業の内容

[1] 国際会議の概要
 船舶および海洋構造物の復原性に関する国際会議は、昭和50年英国のグラスゴーにおいて第1回会議が開催されたが、各国関係者がこの会議の重要性を認め第2回会議の開催を強く希望してきた。これに応えるためこの研究分野で指導的立場にある我国は昭和57年10月東京において運輸省ならびに日本海事協会などの後援をえて日本造船学会主催の第2回国際会議を開催し、世界の造船技術の一層の向上に役立て度い。56年度は開催の前年度にあたるので会議の企画と開催準備事業を行うものである。
[2] 本年度実施内容
a. 海外打合
年月日    昭和56年8月25日、26日
場所     英国グラスゴーストラトクライド大学
派遣者    東京大学工学部教授 加藤洋治
打合せ内容
 8月25、26日の両日、グラスゴー市のストラトクライド大学にて同大学のC.Kuo教授及びC.Hutcheon博士と表記会議の開催準備の打合せを行った。主な議題は次の通りである。
(a) 会議の発表分野を次の如くすることを検討した。
a) 非損傷時の復原性
b) 復原性一般
c) 特殊船の復原性
d) 海洋構造物の復原性
e) 実験技術
f) 規則
(b) 次の三分野についてパネル討議をすることとした。
a) 復原性の考え方
b) 復原性の基準
c) 復原性研究の展開
(c) 本会議のスケジュール(時間割)、会期中の見学旅行、会議参加費等についても協議した。
(d) 応募論文は現在のところ55篇と予想以上に多く、全部を採択することは、きわめて困難で何らかの方策が必要であるということになった。
b. サーキュラーの作成
第1次サーキュラー 活版 4頁 1,000部 配布先 海外500ケ所
第2次サーキュラー 活版14頁 1,000部 配布先 海外600ケ所
e. 発表論文
 発表論文は当初外国20篇日本12篇計32篇の予定であったが各国の応募が多く72篇の多数となったため元良組織委員長代理がロンドンにおけるTntlrnatienal Tlchnical Committee に出席して厳選し62篇(外国48篇、日本14篇)を採択のこととした。
■事業の成果

本事業は、船舶および海洋構造物の復原性に関する国際会議が英国で開催されその際、本会議の必要性を認め第2回会議を日本で開催したい要望があり、これに応え、本研究で指導的立場にあるわが国として開催することを決定し、本年度は開催準備を行なったもので開催後はさらに船舶及び海洋構造物に関する技術の交流をはかることができ、もって造船技術の向上に資するものである。





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