■事業の内容
(1) 主機転倒試験 [1] 主機転倒試験装置の製作 a. 装置仕様 寸法 全長 3,200mm 全巾 1,600mm 全高 2,445mm 重量 4トン(乾燥重量) 供試体最大搭載重量 400Kg 形式 鋼材組立式水平軸360°回転、油圧および手動駆動方式。 回転方向 左右両方向可能 回転速度 2〜8rpm 速度制御 油圧による可変速度、可逆転方式。 制御装置 油圧および手動ブレーキによる制御。 b. 上記の性能確認試験 c. 装置の取扱い方法および保管要領書の作成 [2] 主機転倒試験 下記3機種について、IMCO試験案に準拠した試験を実施。 ○ 久保田鉄工 MH1300形 ○ ヤンマーディーゼル 3QMa形 〇 三井・ドイツ SF 2L 912形 a. 試験 装置回転速度2、4、8rpmのシリーズ試験。 b. 計測項目 燃料油、潤滑油の機関からの漏洩量。 冷却水シリンダ出入力、潤滑油及び排気集合管の試験前後の各温度。 機関回転速度、潤滑油圧力。 機関の分解チェック。 (2) 主機耐転倒性能試験法の確立 上記転倒試験結果を解析し、試験方案を作成した。
■事業の成果
本事業は、IMCOで密閉型救命艇に対し、原型試験として、主機転倒試験を義務づけられるのに対処して、密閉型救命艇主機転倒試験装置を製作すると共に、現用および開発中の救命艇主機について試験を行ったもので、この結果艇が転倒した時の主機の駆動状態、燃料タンクからの油洩れ、バッテリーの液洩れ等について貴重な資料が得られ、耐転倒性能試験法が確立できたものである。
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