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「船舶の外力と設計基準に関する研究」の報告書

 事業名 船舶の外力と設計基準に関する研究
 団体名 日本造船研究協会 注目度注目度5


■事業の内容

[1] 船舶の波浪中応答に関する調査研究
(1) 自動計測
 北太平洋航路コンテナ船1隻によるピッチ、ロール及び船体中央部上甲板応力の長期自動計測、下投棄式波浪ブイによる波高計測。
A 供試コンテナ船:米州丸(山下新日本汽船所属、総トン数23,668トン、コンテナ搭載数1,010個、船速22.5ノット)
B 実験期間:55年4月〜56年1月(51年10月より連続)
C 計測項目:ピッチ、ロール、応力(2点)波高
D 解析内容:全計測期間の全データにより風速、波高、波周期、船速分布、出合波向、曲げ応力、ロール・ピッチの統計解析、波高と√E、最大値と√E、スペクトル解析。
(2) 波浪計測
 気象庁観測船による波浪計測
A 供試船 :啓風丸(総トン数1795トン)
B 計測期間:55年4月21日〜4月28日、11月11日〜11月18日
C 計測員 :高橋幸伯(東京大学)( 4月)
:小畑和彦(東京大学)(11月)
D 計測項目:波高
E 解析内容:各種波浪計による計測値の相互比較、スペクトル比較。
(第163研究部会:2回)
[2] 船体構造の破壊管理制御設計に関する研究
(1) 構造要素強度に関する基礎的研究
A 脆性不安定亀裂伝播開始挙動評価に関する検討
a. 供試材
造船用軟鋼KAS鋼 20mm
b. 試験
片側表面切欠き材の変形挙動に関する実験(室温4点曲げ試験)
片側表面切欠き材の破壊挙動に関する実験(-160°〜-50℃破壊試験)
中央貫通切欠付引張試験
表面切欠付引張試験
T形溶接継手試験
溶接ボンド部のCOD試験
多点負荷型超広幅二重引張試験
上記試験により脆性不安定亀裂伝播および伝播停止機構を解明。
B 直交交又隅肉溶接部の疲労亀裂伝播特性に関する検討
供試材
造船用軟鋼  KAS鋼 20mm
  〃    KAM鋼 12mm
試験
I形梁による疲労亀裂伝播試験(3点曲げ試験)
上記試験により直交交又部における疲労亀裂伝播挙動を解明。
(2) 総合評価
a. 船体構造の破壊管理制御設計指針の整理作成
 近年急速に発展して来た破壊力学(脆性破壊強度および疲労強度の両面を同時に解析できる)を駆使し、これまでに蓄積された脆性破壊強度・疲労強度に関する研究の成果を有効に活用して、設計指針を整理、作成
(第169研究部会 10回)
■事業の成果

2.事業成果
(1)船舶の波浪中応答に関する調査研究
 船舶の設計・運用にとって動揺や波浪による外力、その他波浪中における諸性能を正確に推定することは経済性の面においても、安全性の面においても必須の条件である。外洋波浪の要素波である規則波の応答は理論的にも実験的にもかなり詳しく解明されるようになったが、外界条件である海洋波浪の統計的性質についてはまだ十分に解明されていないため本研究が昭和51年度から開始された。これまでの5か年間に北米航路のコンテナ船による長期自動計測によって、ロール、ピッチ、甲板応力の3エレメントについて3時間ごとのデータ各5,000個あまりを集積することができた。これらのデータにより極限最大値の推定はほぼ満足できる精度で計算でき、船舶設計者に対して基本要目設計上の重要な値を与えるものである。また、日本近海の波浪状況についても広くデータを集積する必要があるため、昭和54年度から観測船啓風丸に便乗して4回にわたり波高計測を行なった。これらのデータは、気象庁から発行されている日本近海の海洋気象状況、波浪状況等と併せて沿海・近海航行船の設計ならびに運用上有用なものとなろう。
(2) 船体構造の破壊管理制御設計に関する研究
 本年度研究は、4ヶ年計画の最終年度として、構造要素強度に関する基礎的研究(脆性不安亀裂伝播開始挙動評価、ならびに伝播および伝播停止機構解明に関する基礎検討、基礎的立体構造モデルでの脆性不安定亀裂ならびに疲労亀裂伝播特性に関する検討)および総合評価(船体構造の破壊管理制御設計指針案の作成および新設計あるいは損傷解析への適用)を実施した。
この研究は、世界のこの分野における最初の試みであり、その適用範囲は低温用圧延鋼材のみならず、現在採用されているA〜E級の船体用圧延鋼材に対する適正評価も含まれている。したがって船級協会の規定する鋼材の使用区分への提言も可能となり、新しい用途の船舶や新形式船舶の安全性確保には、この研究成果が大いに活用される。





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更新日: 2019年10月19日

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