

「気象情報処理システムの応用に関する基本プログラムの開発」の報告書
■事業の内容
イ 気象情報データベースオペレーションの基本プログラムの開発 (1) 気象衛星資料(NOAA-6)実用化のための研究開発 [1] NOAA-6の各スキヤンラインの断面図手法による分析プログラムの設計およびその開発。 [2] NOAA-6の各スキヤンラインの水平手法による分析プログラムの設計およびその開発。 (2) 防災データ提供システムの研究開発 防災データ提供はそのニーズが全国的であり、その経済効果も勘案する必要がある、またデータの有効利用の面から、データベース化する必要があり、次の各項目について基本的研究開発を実施した。 [1] 気象情報提供のため網制御による総合通信システムデザインの研究開発。 [2] 各情報の各地域別収集、識別プログラムの設計および開発。 [3] 公衆電話通信図線を利用した場合のオンライン通信制御システムの開発 [4] 提供する原情報をデータベース化するための基本プログラムの開発。 (3) 地震情報提供システムの研究開発 [1] 地震非常報の優先処理プログラムの設計およびその開発。 [2] 地震非常報のインクアイリプログラムの設計およびその開発。 (4) 海象情報提供システムの研究開発 [1] 海象情報の部分海面の選択、編集出力プログラムの開発。 [2] XYプロッターによる海象実況図の作成プログラムの開発。 [3] XYプロッターによる部分海面、航路図等の作成プログラムの開発。 ロ 局地気象予測プログラムのシステム化の開発 (1) 調査対象 札幌市、秋田市およびオーストラリヤの平原を対象地域とし、局地気象予測プログラムのシステム化の開発のうち気象庁の天気予報では必ずしも得られない上層風向風速予測手法の実用化研究を実施した。 (2) 調査内容 地上風を入力データとして地上から約600m高以下の風向風速を予測する手法を研究した。 予測手法としては統計的手法よりも気象学的手法に重点をおく方針をとった。 (3) 調査方法 内外の適地における地上および上層気象データを収集し、地上風と上層風の間の気象学的関係を調査し、その結果を実用的観点に添って取り入れて、気象学的上層風向風速予測モデルを作成し、電子計算機によるシミュレーションを行なって、実測データによる検証を行なった。 ハ 水資源有効利用のためのダムに対する水文予測プログラムの開発(ダム流域の雨量予測プログラムの開発) [1] 調査対象 台風による雨量予測手法の開発 [2] 調査内容 ○ 台風モデルを設定するために、台風の気圧分布式の検討をおこなった。 ○ 台風モデルを設定するために、台風域内の風の分布を表現する式の検討をおこなった。 ○ 台風モデルにより、台風のうず性降雨、地形性降雨および前線性降雨の検討をおこなった。 ○ 鬼怒川上流域を対象に、台風の雨量予測を試みた。 [3] 調査方法 ○ 台風の気圧分布式は、高橋、Bjerknes、Fujita、Schloemer、保科の式を検討し、改良モデルを提案した。 ○ 台風域内の風の分布は、傾度風、変圧風、台風の移動速度を検討し、実際の台風に近いモデルを作成した。 ○ 得られた台風モデルにより、台風のうず性降雨、地形性降雨、前線性降雨の予測式を検討した。 ○ 台風6523、6909号を用い、鬼怒川上流域の台風による降雨予測をおこなった。 ニ 波浪予測プログラムの開発 (沿岸風予測プログラムの開発) [1] 調査対象 沿岸風および沿岸波浪 [2] 調査内容 ○ 沿岸波浪におよぼす沿岸風の影響を評価し、その効果を波浪予測に取り入れるという立場から、沿岸風に関する基礎調査を行なった。 ○ 外洋の数値波浪予報結果を沿岸波浪予測に利用する方法として、波エネルギーの伝播を考慮した方法と、エネルギーの統計的関係に着目した方法との2手法について検討した。 [3] 調査方法 ○ 局地風に関する既往文献と既往統計値、各種気象データおよび数値予報プロダクトの収集 ○ 局地風の統計解析による地形の影響の抽出 ○局地風の客観解析による地形の影響の抽出 ○ Bijovotの方法による海上風計算モデルの検討。 ○ 以上の結果の相関解析。 ○ 以上の結果の瀬戸内海への適用性の検討。 ○ うねりのエネルギー伝播を考慮した沿岸波浪計算モデルの検討。 ○ 相模湾および東京湾海域における試算。 ○ 試算結果の比較検討。 ○ 数値予報格子点値と江ノ島波浪観測点における、波エネルギーの相関解析。 ○ 方向別波エネルギーと全エネルギーとの回帰分析。 ○ MOSモデル適用性の検討。
■事業の成果
(1) 気象情報データベースオペレーションの基本プログラムの開発 気象衛星(NOAA-6)資料の活用では、断面図、水平手法のプログラム設計開発により高度利用の実用化することができるようになった。 防災データ提供システムの研究開発では全国的ニーズに対応するため経済効果を勘案した網制御及びデ`タベース化の基本設計を完了した。 地震情報提供システム研究開発では優先処理、インクアイリのプログラム開発を完了した。 海象情報提供システムの研究開発では、XYプロッタープログラムの開発により各種海象図を作画することができるようになった。 (2) 局地気象予測プログラムのシステム化の開発 局地風予測プログラムのうち上層風向風速推定法の気象学的手法として、通年観測値が得られる地上風と、最寄りの高層気象台の900ミリバール風(1000m高風に相当する)を利用して、中間高度の風向風速を物理的に内挿する手法が有効であり、将来の発展も可能であることがわかった。 中間高度の風向風速の内捜方法としては、まず直交座標成分に変換してから、大気の気象学的な構造を考えた上で、およそ150m以下は対数法則に従い、およそ150m以上では直線的に900ミリバール風に収束するように決めるのが妥当であることがわかった。 (3) 水資源有効利用のためのダムに対する水文予測プログラムの開発 (ダム流域の雨量予測プログラムの開発) 台風モデルの気圧分布式は、改良の式を作成し、風の分布を求める方法は、保科方式によるものが最適であることがわかった。得られた台風モデルにより、うず性降雨、地形性降雨、前線性降雨を結びつける方式を検討するために、台風6523号、6909号を使って鬼怒川上流域を対象に予測をおこなった結果、かなり使えることがわかった。 (4) 波浪予測プロクラムの開発 (沿岸風予測プログラムの開発) [1] 局地風におよぼす地形の影響を、沿岸風予測モデルに取り入れる方策が示された。 [2] 瀬戸内における局地風の実態が明らかにされ、同海域の波浪予測モデル作成のための助けとなった。 [3] 格子点からうねりのエネルギーを伝播させて沿岸の波を推算する方法が、かなり精度がよいことが分った。 [4] 格子点における方向別波エネルギーと観測点におけるそれとは、格子点と観測点との地置関係に依存することが分った。
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4,388位
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集計期間:成果物公開〜現在 更新日:
2009年1月3日 |
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