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■事業の内容

1. 予防的教育的医療の実状調査
イ) 海外調査委員会
委員会を5月9日開催し、調査員の人選・調査内容等を決定した。
ロ) 海外調査
 以下の調査員を北米に派遣し、医療・健康教育の調査を行った。
植村 研一  浜松医科大学
前田 如矢  大阪市立大学医学部
道場 信孝  (財)ライフ・プランニング・センター
2. 学者招へいセミナーの開催
イ) 国際セミナー委員会
 委員会を以下の日程で開催し、今年度の事業大綱、具体的進行方法などについて検討した。
4月16日  8月29日
ロ) セミナー及び講演会
[1] 招へい者  2名
B.コンスタント博士  ニューヨーク大学バッファロ医学校
M.T  ロワット博士  トロントジェネラル病院
[2] 「プライマリー・ケアにおける救急医療セミナー」
日時   10月2日
場所   健康教育サービスセンター
参加者  31名
[3] 「血圧測定の正しい技法と解釈」
日時   12月1日
場所   健康教育サービスセンター
参加者  58名
[4] 「心音聴診セミナー」
日時   12月2日
場所   健康教育サービスセンター
参加者  55名
ハ) 国際セミナー
[1] 招へい者  4名
E.V.ケーンスベルグ  博士  実地医家王立学校
N.B.バートレイ    女史  訪問看護婦教育研修会
J.S.ウェークフィールド博士  マックマスター大学
J.フライ       博士  WHO実地医療顧問
[2] 第5回医療と教育に関する国際セミナー
「英国・カナダ及び日本におけるプライマリー・ケアと健康管理システム」
○ 特別講演「医療における伝統と教育における伝統
--プライマリー・ケアを中心にして--」
(日本医師会会長 武見 太郎)
○ 発題講演「英国における一般実務医家によるヘルスケアとプライマリー・ケアサービス」
(E.V. ケーンスベルグ博士)
○ 発題講演「訪問看護婦からみたプライマリー・ケアの教育と訓練」
(N.B ベートレイ女史)
○ 発題講演「カナダの医療システムにおける家庭医の役割と実践」
(J.S ウェークフィールド博士)
○ 発題講演「家庭医学の科学的基礎とプライマリ・ケア医師のための教育プログラム」
(J. フライ博士)
○ 分科会討論
Aグループ
「プライマリー・ケアのための医師・ナースの卒前・卒後教育」
Bグループ
「プライマリー・ケアにおける医師・ナースのチーム医療」
○ 総括討論
[3] 分科会討論及び総括討論パネリスト
 招へい講師のほか以下の各氏がパネリストとして参加した
(順不同)
牛場 大蔵   日本医学教育学会会長
小林 登    東京大学医学部小児科教授
植村 研一   浜松医科大学脳神経外科教授
紀伊国 献三  筑波大学社会医学系教授
須永 俊明   佐賀医科大学内科教授
福間 誠之   京都第一赤十字病院脳神経外科医長
鈴木 荘一   日本プライマリー・ケア学会副会長
岩井 郁子   聖路加看護大学助教授
山下 文雄   久留米大学医学部小児科教授
岩崎 栄    長崎中央病院内科医長
今村 栄一   神奈川県衛生看護専門学校付属病院顧問
林 茂     川崎市立川崎病院婦人科部長
西田 一彦   神奈川県医師会理事
季羽 倭文子  日本大学医学部訪問看護室長
[4] 日時   昭和54年8月30日〜8月31日
場所   笹川記念会館国際会議場及び会議室
参加者  延760名
[5] 地方における国際セミナー
○ 「訪問看護婦からみたプライマリーケアの教育と訓練」
8月25日 長崎大学医学部同窓会記念講堂 参加450名
○ 「英国及びカナダにおける一般医のプライマリーケア活動とその卒後教育」
8月27日 京都府医師会館  参加 70名
○ 「英国及びカナダにおける一般医のプライマリーケア活動とその卒後教育」
8月28日 神奈川県医師会館参加80名
■事業の成果

予防的教育的医療の研究と実践にあたっては、我国ではいまだ普及されていないが欧米先進諸国ではすでに取り組んでいる現状に鑑み、本事業により今後我国における医療の変化に対応し、正しい方向に導くために研究者を海外に派遣して、その実情を調査・研究させ、また海外から研究者、実践家を招へいして我国における予防的教育的医療のあり方の定着推進を図ったことは医療福祉の増進に資するところ大なるものがある。





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