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(昭和60年度〜平成3年度)
第2節 量から質の時代へ
3.先駆的・モデル的事業の展開 高齢化時代の到来
日本人の平均寿命は昭和22年に男50.06歳、女53.96歳であったが、25、26年に男女とも60歳を超え、35年に女が、46年には男がそれぞれ70歳を突破し、平成2年には男75.86歳、女81.81歳に達した。これに伴い、65歳以上の老齢人口は25年に総人口の4.9%であったものが、平成2年度には1、490万人と12.1%を占め、西暦2000年には16.9%、2020年には25.2%でピークに達するものと推計されるに至った。
こうして21世紀の本格的な高齢化社会に向け、増大する高齢者の介護などに適切に対応する総合的な要介護老人対策を早急に確立するとともに、高齢者の健康と生き甲斐づくりを積極的に推進することが、老人福祉行政の重要な課題になってきた。このため政府では厚生・大蔵・自治の3省合意のもとに平成元年12月「高齢者保健福祉推進10か年戦略」を策定し、在宅福祉・施設福祉等の事業について、今世紀中に実現を図るべき具体的な目標を掲げ、この「10か年戦略」に基づき各種の施策に積極的に取り組みつつある。
在宅福祉サービスについては、たとえ身体機能が低下しても、高齢者は可能な限り地域社会で家族や隣人と暮していくことを望んでいることから、ホームヘルパー派遣事業、デイサービス事業、ショートステイ事業を在宅福祉の3本柱とし、在宅福祉サービスの大幅な拡充が図られることとなった。
施設対策については、多様化する老後の生活ニーズや変化する老人の意識を的確にとらえ、「保護から援助へ」「依存から自立へ」「雑居から個室へ」の新しい考え方による、老人福祉施設の体系化と設備・運営を図る方向が打ち出された。同時に、老人福祉施設本来の機能のほかに、地域の高齢者が安心して生活を送ることができるよう、地域に開放された施設としてのあり方が強調され、各種在宅福祉サービス機能の整備がすすめられた。
この政策に沿い、平成元年度には新しくケアハウスの制度が創設されたほか、住まいに関しても、高齢者の生活の質や自立を重視する観点から、シルバーハウジングのあり方が検討された。個人住宅についても、車椅子の導入や住宅改造を促進し、できる限り高齢者が自立した生活を継続できるような環境整備の重要性が強調されるようになった。
本会は高齢者問題を当面する課題の一つとして位置づけ、この「10か年戦略」をふまえ、従来の在宅老人福祉や施設補助のあり方を見直すとともに、21世紀の高齢化社会に向け、より豊かな老後の実現を願って、さらに一段ときめ細かな活動の推進を図った。
その一環として、痴呆性老人問題の顕在化に対処する必要から60年度に老人福祉施設の補助基準を強化し、建物だけでなく設備についても行き届いた配慮を心がけるようにした。
高齢者住宅についても、介護者の負担を可能な限り軽減する理想的なあり方を追求し、さらにノーマライゼーションを指向する福祉住宅のあり方に対しては社会的関心の高揚に努力した。(福)太陽の家では、大分県シルバーハウジング開発研究委員会が2年間にわたり試行してきた介護機器を組み込んだ住宅システムの研究成果をもとに、本会の補助金を受けて、平成元年度にモデルハウスを建築して一般に公開した。また、このモデルハウスを使って居住実験を行い、一層快適な福祉住宅を建設するための各種の貴重なデータを得てモデル事業の充実に努めた。
21世紀初頭における老人医療状況等

1人当たり医療費の伸びは最近の実績を勘案。


直近の出現率に基づく厚生省試算。
出所:昭和63年3月厚生省・大蔵省提出資料




初の創設型ケアハウス「英智園」(長崎県)



大分県シルバーハウジング開発研究委員会による高齢身障者用、モデルハウス
 
 
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