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(昭和55年度〜59年度)
第2節 造船業の生き残りをかけて
2.船舶の省エネルギー化技術の開発 小型商船用帆装装置の開発
わが国の海運業界においては、石油環境の悪化に伴い、高騰する燃料費と人件費に対処するために、船舶の省エネルギー化の推進が強く要請されるようになった。
(財)日本舶用機器開発協会は小型商船用の自動化された帆装装置を開発することとし、昭和53年から風洞実験を開始して基礎研究を行い、さらに洋上試験船「だいおう」に試作型の帆3種類を装着し、帆の最適形状および操帆の自動化、操縦性ならびに復原一性の研究を行った。
本研究の成果により、55年に「新愛徳丸」が建造された。同船は50%の省燃費を実現し、海洋汚染防止に留意した船として開発され、また耐航性を向上するために自然の風力エネルギーを利用し、カティーサークなどの従来の帆船とは異なる機主帆従方式を採用した世界で初めての近代帆装船であった。「省エネルギーだけでなくローリング、ピッチング、ヨーイングなどの動揺が減少し、直進性がよい。荒天下での航行が可能なため定時性が確保されるとともに船の稼働率が向上する。漁船においては帆による動揺の減少により漁労作業の安全性が向上する。主機を停止した状態で漂泊する場合、2本の帆を操作することにより風に流されず定位置にとどまることができる」といった優れた成果を基に、現在までに2万6,000重量トンの帆装バルクキャリア船「うすきパイオニア」、近代帆装鮪延縄漁船をはじめとして10数隻が完成している。
さらにこの近代帆装船の特徴を生かした帆装ロボット船団を考案し、制御装置のシミュレーションで開発を終了した。本船団の構想は、21世紀の新しい船舶の姿として1隻の指令船で数隻の無人化船を自動追尾させるロボット船団で、出入港時のみ乗員が操船するものであった。
本会はこれらの研究開発に補助金を交付して、小型商船用帆装装置、および船舶の安全性・経済性の高い優れた海上輸送システムである帆装ロボット船団の研究開発を支援した。

 洋上試験船「だいおう」


 SWIFT WINGS(うすきパイオニア改称)


 自動操帆制御装置
 
 
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