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(昭和37年度下半期〜45年度)
第4節 豊かな社会をめざして
3.安全で快適な社会づくり 国際観光年対応事業
観光事業は国際親善の増進に寄与するとともに、国民生活における緊張の緩和や見聞の拡大を通じて、国民保健の増進、教養の向上、勤労意欲の増進をもたらす。さらに観光の開発は地域格差の是正に貢献するなど、その果たす役割はきわめて大きい。
わが国で観光振興の必要性が強調されるようになったのは、昭和30年代半ばからであり、まず38年に観光基本法が制定された。当時は国際収支の改善が強く要請されていた時代であり、外貨獲得の手段としても国際観光の振興が重視された。翌39年には東京でオリンピック大会が開催されたのを機に、高速交通施設や観光施設の整備がすすみ、外国人観光客受入れのための体制が次第に整えられていった。
42年は、国際連合の「国際観光年」の諸行事が行われた年であった。政府はじめ各業界の協力によって国際観光年記念行事協力会が設立され、一連の事業の中心的役割を果たした。また、同年10月には観光についての専門的な国際機構である官設観光機関国際同盟会議が東京で開催された。
本会は国際観光年事業の振興を図る重要性に着目し、国際観光年の意義を国民に周知徹底させるとともに、外国人観光客の利便に供するための各種事業を支援するため、42年度に(財)官設観光機関国際同盟東京総会および国際観光年記念行事協力会に対して補助金を支出した。
これらの資金は、観光地で観光対象物を説明する国際観光説明機器の設置のほか、国際観光年および観光観念啓蒙資料、国際観光年ポスター・ステッカー、国際観光年記念『外人案内必携』の作成等に役立てられ、国際観光年と官設観光機関国際同盟会議東京総会の成功に寄与した。
国際観光年ステッカー


国際観光年記念施策・行事報告書



「外人案内必携」

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