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(昭和37年度下半期〜45年度)
第3節 造船業への援助
3.技術革新と造船所の合理化 原子力船の開発に関する研究
昭和30年9月、運輸大臣の諮問機関である造船技術審議会は原子力船問題を取り上げ、「一本化した組織をつくり研究を始めるべきである」との意見が出された。これを契機に運輸省船舶局が事務局となり、同年12月造船・海運関係の官庁各界有志により原子力船調査会が設立され、文献による調査を始めた。33年8月原子力船調査会は解消され、これまでの紙上研究から具体的な実験研究や建造計画を効果的にすすめるために(社)日本原子力船研究協会が設立され、原子力船の設計・建造・運航に関する調査研究を行った。
36年2月原子力委員会は「原子力開発利用長期計画」を決定したが、この線に沿って原子力委員会は、36年4月原子力船専門部会を新設、同部会は37年6月、官民共同出資による特殊法人を開発主体とする最終答申を行った。これに基づいて、政府は38年度予算に政府出資1億円を計上、同時に政府提案として同年2月12日、第43国会に日本原子力船開発事業団法を提出、6月5日成立、8月17日には日本原子力船開発事業団が設立された。10月11日に政府は原子力船第一船開発基本計画を決定、42年11月21日には原子力船第一船の原子炉の設置を許可、原子力船の建造が本格化された。
原子力船は、このようにして原子力委員会の原子力船第一船開発基本計画に基づき、日本原子力船開発事業団が開発にあたり、43年11月船体部が石川島播磨重工業(株)東京第2工場で起工された。一方、原子炉は三菱原子力工業(株)が建造にあたったが、本会はこの原子炉の製作に約5億円を補助金として43年、44年の2年間にわたって支出し、支援した。
このようにして原子力船第一船「むつ」の開発建造は、日本原子力船開発事業団を中心に官民協力して国内技術を主体に行われたのであるが、本事業として製作された主機や格納容器は国内最初のものであった。これを船体に搭載、45年度からの原子炉の艤工事を経て、性能試験を行い、49年8月28日初臨界を達成した。
[上]関根浜港の「むつ」
[下]実験航海中の「むつ」


 
 
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